留学ビザのJLPT N5・日本語能力証明|2026年10月入学からの新ルールと東京での最初の2週間
文:Atsushi(葛飾区金町のゲストハウス「Bon House」ホスト)。2022年から運営し、迎えたゲストは300組を超える。
2026年10月以降に日本語学校へ入学する人は、「150時間勉強しました」という学習歴だけでは留学ビザの日本語能力証明にならない。JLPT N5やJFT-Basic A1などの試験の証明書か、学校の面接による確認が必須になった。
出入国在留管理庁が日本語教育機関の入学者に求めているのは、「日本語教育の参照枠」でA1相当以上の日本語力だ。国籍で対象が絞られるルールではない。この記事では、どの証明を選ぶか、ビザ申請の順番、そして東京に着いてから最初の2週間にやることを、金町で留学前後のゲストを迎えてきた立場からまとめる。
留学ビザの日本語能力証明はJLPT N5・JFT-Basic・面接の3通り
| 方法 | 受験の時期 | 結果 | 必要な水準 |
|---|---|---|---|
| JLPT | 原則7月・12月 | 約1〜2か月後 | N5以上 |
| JFT-Basic | 原則毎月 | 受験直後 | A1以上 |
| 学校の面接 | 出願・選考時 | 学校が判断 | A1相当 |
このほか、J.TESTのF級以上、NAT-TESTの5級以上、BJTの300点以上なども「当面の間」A1相当として認められている(出入国在留管理庁の一覧による)。
個人的には、時間があるならJLPT N5を勧める。合格すれば日本語学校の選考でも就職でも通じる名前で、証明に有効期限もない。急ぐならJFT-Basicだ。ただしJFT-Basicは実施国が限られ、2026年時点の案内では前回の受験日から45日間は再受験できない。
留学ビザのJLPT N5要件:2026年に変わったこと
これまでは、A1相当の日本語力を「150時間以上の日本語学習歴」で示すことができた。出入国在留管理庁の通知で、次の申請からは試験の証明書か面接による確認が必須になった。
- 在留資格認定証明書(COE)の申請:2026年10月以降に入学する学生
- 在留資格の変更・在留期間の更新:2026年7月1日以降の申請
面接は、証明書を持っていても「可能な限り」行うよう学校に求められている。N5の合格証を持っていても、面接で簡単な会話ができなければ印象は悪い。試験対策だけでなく、自己紹介と志望理由を日本語で言える程度には準備しておきたい。
なお、日本語学校に在籍できる期間は通常最長2年だ。
JLPT N5合格までの勉強期間と順番
旧試験4級(いまのN5にあたる)の目安は、学習時間約150時間、漢字約100字、語彙約800語だった。毎日1〜2時間やれば、ゼロからでも3〜4か月がひとつの目安になる。
覚える順番はこうするのが早い。
- ひらがな・カタカナ(1〜2週間)
- 基本語彙 800語(数字・時間・家族・買い物など日常で頻出のものから)
- 基本文法(です・ます形、基本の助詞、て形)
- 模擬試験で本番形式に慣れる
進み具合の確認と本番慣れには、無料で使える PassJapanese が役に立つ。N5の語彙・文法・読解・聴解を音声付きの本番形式で練習できる。試験の1〜2週間前に通しで解いておくと、時間配分の感覚がつかめる。
試験当日の流れや会場のことは外国人向けJLPT受験ガイドに書いた。
留学ビザ申請の流れ:入学許可から在留資格認定証明書まで
日本語学校の入学時期は、原則4月・10月の年2回か、1月・4月・7月・10月の年4回だ。順番は次のとおり。
- 日本語学校を選んで出願する(書類審査・面接)
- JLPT N5やJFT-Basic A1などの証明書を提出する
- 学校が本人に代わって、地方出入国在留管理局に在留資格認定証明書(COE)を申請する
- COEが交付されたら、入学許可書とともに受け取る
- 自国の日本大使館・総領事館で査証(ビザ)を申請する
- 査証が出たら来日し、空港で在留カードを受け取る
大事なのは、試験の結果がCOE申請に間に合うかどうかだ。JLPTは結果が出るまで1〜2か月かかるので、学校の出願締切から逆算して受験回を決める。間に合わないなら、JFT-Basicか学校の面接で確認してもらう道を学校に相談する。
留学ビザで東京に着いたら:最初の2週間の手続き
- 在留カード:成田・羽田など主要空港では入国審査の場で交付される
- 住民登録:住む場所を決めた日から14日以内に、その区市町村の役所で届け出る
- 国民健康保険:住民登録と同じ窓口で加入する
- 銀行口座:在留カードと住所が必要。入国からの日数で制限をつける銀行もあるので、学校が案内する銀行を使うのが早い
- Suica・PASMO:京成線とJR東日本はクレジットカードのタッチ乗車に対応していないので、まずIC乗車券を作る(Suicaの作り方)
住民登録は「実際に住む場所」でするものだ。寮やアパートに入る前の数日はホテルや民泊で過ごし、入居してから14日以内に届け出る、という順番で問題ない。
寮に入るまでの数日を金町のBon Houseで過ごす
日本語学校の寮は入居日が決まっていて、航空券の都合で数日早く着く人は意外と多い。そういう人に、葛飾区金町のBon Houseは合っている。
一戸建ての中にある専用の和室に布団4組、専用の風呂とトイレがある。キッチンはないが、冷蔵庫・電子レンジ・電気ケトルがあるので、スーパー(マルエツや東急ストア)の弁当や総菜で十分にまわる。洗濯乾燥機があるので、長いフライトの後の洗濯をその日のうちに片づけられる。Wi-Fiも速く、セルフチェックインなので深夜着でも困らない。
成田空港からは京成高砂で1回乗り換えて55〜70分、上野へは北千住乗り換えで27分。新宿や高田馬場の学校に毎日通う拠点としては遠いが、入寮前の数日や、出願前に学校を見に来る下見の滞在ならちょうどいい。
入寮日まで数日空く人は、Bon Houseの部屋と空室状況・料金をこちらで確認してほしい。
たとえば、入寮日の3日前に成田に着く学生ならこうなる
たとえば、10月入学で寮の入居日が決まっているのに、航空券の都合で3日早く成田空港に着く学生ならこうなる。
- 1日目:入国審査で在留カードを受け取り、空港の駅でSuicaかPASMOを作る。京成線で京成高砂まで行き、乗り換えて京成金町へ。55〜70分で着く。セルフチェックインのあと、洗濯乾燥機で機内の服を洗い、コンビニの弁当を電子レンジで温めて早めに寝る。
- 2日目:北千住乗り換えで上野まで27分。学校までの道と、寮の近くの区役所の場所を確認しておく。
- 3日目:荷物をまとめて寮へ移る。住民登録・国民健康保険・銀行口座は、ここから14日以内に寮の住所で進める。
留学ビザからJLPT N5、東京生活までのまとめ
| 段階 | やること |
|---|---|
| 来日の半年以上前 | JLPT N5の受験回を決めて勉強を始める |
| 出願時 | N5やJFT-Basic A1の証明書、または面接 |
| COE交付後 | 大使館・総領事館で留学ビザを申請 |
| 来日1日目 | 在留カード、Suica、最初の宿 |
| 入居から14日以内 | 住民登録・保険・銀行 |
JLPT N5は、3〜4か月まじめに続ければ届くレベルだ。まず自分の国の試験日程と、志望校の出願締切を並べて、どの回を受けるか決めることから始めてほしい。東京に着いた最初の数日の宿がまだなら、Bon Houseの部屋ページで空室と料金を見てから予約してほしい。
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よくある質問
Q. 大学や専門学校に直接入学する場合も、留学ビザにJLPT N5の証明が必要ですか? このA1相当(N5相当)の要件は、日本語学校などの日本語教育機関と大学の日本語別科への入学者が対象です。大学や専門学校は学校ごとに日本語の基準を決めていて、N2程度を求めるところが多いので、志望校の募集要項で確認してください。
Q. JFT-Basicに落ちたら、すぐに受け直せますか? すぐには受けられません。2026年時点の国際交流基金の案内では、受験日の翌日から45日間は再受験できません。出願締切が近い場合は、日程に余裕のあるうちに受けておくか、学校に面接での確認を相談してください。
Q. ホテルや民泊の住所で住民登録できますか? 住民登録は実際に生活の拠点として住む場所で行うものなので、数日だけ泊まるホテルや民泊では基本的にできません。寮やアパートに入居してから14日以内に、その住所の区市町村役所で届け出てください。