東京から日帰り旅行8選|金町発の電車ルートと運賃

文:Atsushi(葛飾区金町のゲストハウス「Bon House」ホスト)。2022年からBon Houseを運営し、迎えたゲストは300組を超える。
金町から柴又までは電車で2分、146円。世界遺産の日光の社寺へも3時間かからず、運賃は1,602円だ。東京からの日帰りを宿のゲストと組み立てるとき、私はいつもこの2つの数字を起点にしている。
東京の東側に泊まると、行きやすい日帰り先がガラッと変わる。成田、ディズニー、日光は新宿より金町からのほうが近く、逆に鎌倉や箱根は遠くなる。このランキングはガイドブックではなく、電車の路線に沿って並べた。
東京の東側から行く日帰り先の早見表
時間と運賃はすべて金町からの片道、大人のICカード運賃。2026年10月時点で調べた。
| 行き先 | 所要時間 | 運賃 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 柴又 | 2〜3分 | 146円 | 門前町の参道、寺 |
| 水元公園 | バスで約20分 | 約240円 | メタセコイア、花菖蒲 |
| 東京ディズニーリゾート | 約45分 | 616円 | 家族連れ、テーマパーク |
| 成田(門前町) | 60〜75分 | 743円 | 成田山、うなぎ |
| 川越 | 約1.5時間 | 967円 | 蔵造りの町並み、菓子 |
| 鎌倉 | 1.5〜2時間 | 1,221円 | 大仏(混雑覚悟) |
| 水戸 | 約2時間 | 2,090円 | 梅、2〜3月 |
| 日光 | 2.5〜3時間 | 1,602円 | 世界遺産の社寺、滝 |
京成とJR東日本は、改札でのクレジットカードのタッチ乗車にまだ対応していない。どこへ行くにも、SuicaかPASMOにチャージしてから出かけたい。
金町から半日で行ける場所|柴又と水元公園
まずは、淹れたコーヒーが冷める前に着いてしまう2か所から。
柴又:電車でわずか2分
所要時間:京成金町線でひと駅、2〜3分(宿からの徒歩を含めて約10分) 運賃:ICカードで片道146円

柴又は日帰りと呼ぶのもためらうほど近い。そこが強みだ。柴又帝釈天への参道は短く、低い木造の店が並んで草団子やせんべい、うなぎの蒲焼を売っている。都心のどこよりも何十年か古い空気がある。少額の拝観料を払ってでも見てほしいのが、帝釈堂の木彫りの彫刻だ。江戸川まで下れば、矢切の渡しの手漕ぎ舟が江戸時代からいまも変わらず川を渡っている。
土曜の鎌倉は行列の町だ。火曜の朝の柴又なら、静かな参道で団子をもう一皿おかわりできる。うなぎ屋や定休日、寅さん記念館については柴又観光ガイドにまとめた。
水元公園:都内最大級の水辺の公園
所要時間:金町駅から京成バスで約20分 運賃:ICカードで均一運賃、約240円
水元公園は都内最大の水郷公園だ。約1,800本のメタセコイアが11月下旬からレンガ色に染まり、6月上旬〜中旬には約200,000本の花菖蒲が咲く。入園は無料。
弁当を持って、急ぐ予定のない半日を過ごすのに向いている。土日祝はレンタサイクルも借りられる。バス停と季節ごとの見頃は水元公園ガイドに書いた。
金町から東京ディズニーランドへ日帰り
所要時間:約45分 運賃:ICカードで片道616円
ディズニーは典型的な日帰り旅行ではないが、東京の東側に宿を取る家族連れの多くは、これが目当てだ。常磐線各駅停車で4駅の新松戸へ行き、武蔵野線の東京行に乗り換えて舞浜で降りる。海浜幕張行や西船橋行は舞浜を通らないので、行き先表示は必ず確認すること。
新宿駅も東京駅も山手線も一切使わない。ただし朝の武蔵野線は通勤客も乗っているので、9時ごろまでは座れないと思っておいたほうがいい。パークのチケットは事前にオンラインで買っておく。
乗り換えの写真や終電の時刻まで入れた詳しいルートは、金町から東京ディズニーランドへの行き方で解説している。
東京から日光へ日帰り|世界遺産まで3時間以内
所要時間:普通列車で2.5〜3時間 運賃:ICカードで片道1,602円(特急や新幹線は別料金)

遠出を1回だけするなら日光にしてほしい。日光東照宮は日本でいちばん装飾の濃い社殿群で、三猿の彫刻もここにある。社寺のあとに時間が残るなら、バスで中禅寺湖と華厳の滝まで上がれば、旅の後半は山の景色になる。
いちばん安いルート:常磐線各駅停車で北千住へ出て、東武線で東武日光へ。南栗橋で乗り換え、たいていは下今市でもう一度乗り換える。所要は2時間45分〜3時間を見ておく。
速いルート:北千住か浅草から東武の特急に乗るか、上野から東北新幹線で宇都宮へ行きJR日光線に乗り継ぐ。どちらも特急料金がかかる。
金町は朝7時までに出たい。日光では現地に丸5〜6時間は欲しく、その時間を時計とにらめっこして過ごすのはもったいない。
成田山と門前町|空港だけで素通りされがちな日帰り先
所要時間:京成成田まで60〜75分 運賃:ICカードで片道743円

成田といえば空港で、町は飛行機の窓から見ただけという人がほとんどだ。だが町には関東屈指の参拝者数を誇る成田山新勝寺があり、本堂の裏手には起伏のある広い庭園が広がる。そこへ下っていく表参道には古い商店やうなぎ屋が並ぶ。なかでも行列が絶えないのが、店先でうなぎを割いて焼く川豊だ。
ルート:京成金町線で京成高砂へ行き、京成本線の特急か快速特急で空港のひとつ手前、京成成田へ。アクセス特急は別の路線を走るので京成成田には停まらない。
金町から行く遠出の中ではいちばん楽だ。乗り換えは1回、全区間が京成で、都心の混雑とも無縁でいられる。
東京の日帰り旅行の拠点に金町が向いている理由
あの早見表の並びに、答えはもう出ている。金町はJR常磐線、京成線、そして新松戸経由の武蔵野線が東と北へ扇状に延びる場所にある。ディズニー、成田、日光、水戸はどれも東京の東側から出ていくので、西側のホテルから向かうと1時間は取られる新宿や東京駅での乗り換えがいらない。街歩きの日には、上野まで北千住乗り換え1回で27分だ。
Bon Houseは、金町駅近くの一軒家にある和室1室の貸し切りゲストルームだ。布団は4組、専用の風呂とトイレ、洗濯乾燥機がある。キッチンはないが、冷蔵庫と電子レンジ、電気ケトルは備えている。早起きの日が何日も続く家族旅行では、眺めのいい部屋より、静かに眠れる部屋と毎晩乾いた洗濯物のほうがずっと役に立つ。
4人で泊まれる日帰り旅行の拠点を探しているなら、電車の予定を立てる前に部屋の様子と料金、空き日程をこちらで確認してほしい。
金町に泊まって東京から日帰りを重ねる1週間の例
ディズニーと日光、それに昔ながらの東京も見たい4人家族が6泊すると、たとえばこんな流れになる。
- 2日目:ディズニー。 朝早く常磐線各駅停車で新松戸へ、武蔵野線の東京行に乗り換えて舞浜へ。出発から約45分でゲートに着く。運賃は大人片道616円。
- 3日目:のんびりの日。 午前は2分先の柴又で団子、午後はバスで水元公園へ。
- 4日目:日光。 朝7時に出て北千住から東武線、夕方には戻る。普通列車なら大人片道1,602円。
- 5日目:休養日。 洗濯乾燥機を回し、子どもは寝坊、昼まで誰も電車に乗らない。
- 6日目:成田。 京成高砂で1回乗り換え、表参道でうなぎの昼食、午後は成田山へ。
遠出が3日、ゆるい日が3日。毎日日帰り旅行を詰め込もうとすると、たいてい4日目あたりで家族全員がへとへとになる。
東京から少し遠い日帰り先|川越と鎌倉
川越(小江戸)
所要時間:約1.5時間 運賃:ICカードで片道967円
川越の目抜き通りには蔵造りの商家が軒を連ね、木造の時の鐘はいまも一日に何度か鳴る。菓子屋横丁では子どもが喜ぶ昔ながらの駄菓子が買え、町はさつまいものお菓子でも知られている。
ルート:常磐線各駅停車で西日暮里へ(綾瀬から千代田線に直通するので、そのまま乗っていればいい)。山手線で池袋に出て、東武東上線の急行で川越へ。
行くなら平日に。週末の通りは肩が触れ合うほど混む。
鎌倉
所要時間:1.5〜2時間 運賃:ICカードで片道1,221円
高徳院の大仏、湾を見下ろす長谷寺、報国寺の竹林。鎌倉の見どころは揃っているが、このリストでいちばん混む行き先でもある。晴れた週末は特にひどい。
金町からだと、東京の反対側へ横断することになる。ルート:常磐線各駅停車で北千住、常磐線快速で日暮里、山手線で品川へ出て、JR横須賀線で鎌倉へ。
どうしても行くなら、朝7時には出て人混みより先に着いておきたい。
金町からなら外していい東京の日帰り先
横浜
中華街は大きく、海沿いの散歩も気持ちいい。ただ金町からは遠く、東京で見られないものはそれほど多くない。日数が限られているなら、ほかに回したほうがいい。
箱根
温泉があり、晴れた日には富士山も見える。だがここから小田原に着くだけで約2時間かかり、箱根の中の移動はその先だ。箱根は1泊するか、行かないかのどちらかにしたい。金町からの日帰りでは、箱根にいる時間より電車に乗っている時間のほうが長くなる。
水戸の梅まつりへ日帰り(2月中旬〜3月限定)
所要時間:JR常磐線で約2時間、松戸と土浦で乗り換え 運賃:ICカードで片道2,090円
偕楽園は日本三名園のひとつで、約100品種、約3,000本の梅が植えられている。水戸の梅まつりは2月中旬から3月下旬まで開かれ、2026年は2月11日〜3月22日だった。
梅の時期以外なら行かなくていい。庭園は気持ちいいが特別というほどではなく、水戸にはほかに一日を埋めるものがあまりない。
行き方:金町に停まるのは各駅停車だけだ。まず松戸へ行き、常磐線快速に乗り換え、さらに土浦で水戸方面に乗り換える。路線はずっと同じだが、1本では行けない。
秋の日帰り先を探しているなら、高尾山や昭和記念公園を取り上げた東京の紅葉ガイドを見てほしい。
東京から日帰りするときのきっぷと時間の組み立て方
JR東京ワイドパスが得になる場合
JR東京ワイドパスは連続3日間で16,000円、外国のパスポートを持つ人だけが買える。関東エリアのJR線に乗り放題で、日光へ行くときの宇都宮までの新幹線も含まれる。
海外から来た家族や友人と旅するなら、新幹線で日光へ行き、同じ3日間のうちにもう1回JRで遠出をする場合に限って買う価値がある。東武の普通列車で日光へ片道1,602円で行き、あとは近場だけなら要らない。まず実際の運賃を足し算してから決めること。
日帰り旅行の時間ルール
早く出る。 片道90分を超える行き先なら、朝8時までに金町から電車に乗っておく。
終電を把握する。 出発前に帰りの最終接続を調べておく。日光で逃すと、タクシー代かホテル1泊分の出費になる。
交互に入れる。 遠出の間には近場の日を挟む。柴又と水元公園は、まさにそういう日のための場所だ。
金町からの移動のコツは東京旅行の初心者向けガイドにもまとめている。
東京からの日帰り旅行、1週間なら私はこう選ぶ
- 最初に行く:柴又(2分なので2回行っていい)と水元公園(紅葉か花菖蒲の季節に)
- 遠出は1回:東京の東側からなら、鎌倉より日光
- 寺とうなぎが好きなら追加:成田山と門前町
- よほど好きでなければ外す:横浜、箱根
滞在が短いなら、遠くを追いかける前に近場の2か所を先に回ってほしい。こんな1週間を計画していて、毎晩4人で静かに帰れる宿を探しているなら、Bon Houseの空き状況と料金を確認してみてほしい。チェックインやキャンセルについては予約ポリシーに書いてある。
東京からの日帰りでよくある質問
この日帰り先は、すべてSuicaやPASMOで行ける?
行ける。ここで紹介した普通列車のルートはどれもSuicaかPASMOで乗れて、記事中の運賃もICカード運賃だ。東武の特急や新幹線に乗るときは、別に特急券が必要になる。
小さい子ども連れの日帰りなら、どこがいい?
金町からなら当然ディズニーだが、手軽で外さないのは水元公園だ。バスですぐ、入園無料、思いきり走り回れる。長めの電車に耐えられる子なら、川越の菓子屋横丁もいい。
新幹線なしで日光へ日帰りできる?
早く出ればできる。東武の普通列車で約3時間。金町を朝7時ごろに出れば、東照宮を見る時間が5〜6時間あり、急げば華厳の滝まで回れる。